FASHION

This post is also available in: enEnglish (英語)zh-hant繁體中文 (繁体中国語)ja日本語

ファッション編集者が語る：なぜラルフ ローレンは決して時代遅れにならないのか？

  1. ラルフ・ローレンのアメリカンドリーム
  2. ポロシャツというカルチャーコード
  3. 『華麗なるギャツビー』から『アニー・ホール』へ──ラルフ・ローレンと映画のロマンス
  4. ラインを読み解く：ポロ ラルフ ローレン vs. ラルフ ローレン
  5. レイチェル・グリーンから現代ワークウェアへ

レトロトレンドのリバイバルは、90年代のローライズデニムやヴィンテージスニーカーだけにとどまりません。ラルフ ローレンのポロシャツが再びファッションの「必須アイテム」として注目を集めています。一見シンプルなこの一着には、アメリカ文化、映画の名場面、上流社会のスポーツ、そしてセレブリティの愛用といった多層的な意味が込められているのです。では、このプレッピーでありながらラグジュアリーな美学を象徴するアイコンが、2025年に再び脚光を浴びる理由とは？

ラルフ・ローレンのアメリカンドリーム

すべてのファッションレジェンドは「夢」から始まります。ユダヤ系移民の家庭に生まれ、ニューヨーク・ブロンクスで育ったラルフ・ローレンは、ブルックス ブラザーズでネクタイ販売員としてキャリアをスタート。当時主流だったシンプルで細身のネクタイに逆らい、大胆でカラフルな幅広ネクタイを提案。1967年、ついに自身の名を冠したブランドを立ち上げました。上流社会の洗練とアメリカンドリームの楽観主義を融合させたそのビジョンは、ブランドDNAを永遠に形づけています。

ポロシャツというカルチャーコード

ポロシャツを最初に生み出したのはラコステですが、それを世界的なアイコンへと昇華させたのはラルフ ローレンでした。1972年、彼は24色のポロシャツを発表し、瞬く間に世代やライフスタイルを超えたワードローブの定番へ。アイビーリーグのキャンパスからマンハッタンの上流社会クラブまで、ポロ ラルフ ローレンのポロシャツは「生き方」を象徴する存在となりました。いまやニューヨーク近代美術館（MoMA）に永久展示され、ファッション史にその名を刻んでいます。

『華麗なるギャツビー』から『アニー・ホール』へ──ラルフ・ローレンと映画のロマンス

ラルフ ローレンの影響力はハリウッドにも及びます。1974年には映画『華麗なるギャツビー』で主人公ジェイ・ギャツビーの衣装を手がけ、豪奢でエレガントな世界観を演出。その後『アニー・ホール』では、ダイアン・キートンにジェンダーレスなタイとベストを組み合わせ、新時代の女性像を提示しました。これらの映画的瞬間は、ラルフ ローレンを単なるブランドではなく、時代を超える文化的シンボルへと押し上げたのです。

ラインを読み解く：ポロ ラルフ ローレン vs. ラルフ ローレン

多くの人が ラルフ ローレン と ポロ ラルフ ローレン を混同しがちですが、実は明確な違いがあります。

  • Ralph Lauren（ラルフ ローレン）：ブランド全体を指し、最高級の パープル レーベル から手の届きやすい Lauren Ralph Lauren まで幅広いラインを展開。

  • Polo Ralph Lauren（ポロ ラルフ ローレン）：アイビーリーグのプレッピースタイルとアメリカンカジュアルを基盤にした若々しいライン。手頃な価格と着回し力の高さで、しばしば本ライン以上に知名度を誇ります。

さらに、ブランドを象徴する要素として：

  • ポロベア：元々は誕生日プレゼントのテディベアが90年代に大ブームとなり、今も人気のモチーフ。

  • パープル レーベル：ラルフ ローレン紳士服の最高峰。イタリア製の最高級素材とオートクチュール級の仕立てで、多くのセレブやレッドカーペット常連に愛されています。

レイチェル・グリーンから現代ワークウェアへ

ドラマ『フレンズ』でレイチェル・グリーンが着こなしたラルフ ローレンは、90年代オフィスファッションの代名詞。2019年には彼女のスタイルにオマージュを捧げたカプセルコレクションを発表し、世代を超えた存在感を証明しました。今日では、シャープなスーツからカジュアルなポロシャツ、そして気品あるパープル レーベルまで、ラルフ ローレンはあらゆるシーンで頼れるブランドとして君臨し続けています。

ファッションは循環しますが、ラルフ ローレンの魅力は永遠です。万能に着こなせるポロシャツから、ポロ ラルフ ローレンのプレッピーな世界観、そしてパープル レーベルの洗練まで。このブランドが体現するのは単なる服ではなく、文化的なライフスタイルそのもの。だからこそ「どんな場面にも対応できるブランドは？」と聞かれたら、答えはやはり——Ralph Lauren（ラルフ ローレン）。